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岡田 漱平
Proceedings of 2nd International Symposium on Advanced Nuclear Energy Research; Evolution by Accelerators, p.324 - 329, 1990/00
原研は、電子リニアックを用いて高強度単色陽電子ビームを発生させ、これを材料キャラクタリゼーションや基礎物理学に応用するポジトロンファクトリー建設計画の検討を開始しており、平成2年度には調査費が認められた。本報では、陽電子の種々のエネルギー領域での挙動とその分析への応用の上での利点、高強度単色ビームの発生方法、ポジトロンファクトリーで予定されている研究計画、および高出力電子リニアックの仕様などの概要を述べる。
奥平 琢也
no journal, ,
共通技術開発セクションでは、J-PARC物質・生命科学実験施設の大強度中性子を最大限に活用するための重点技術として偏極中性子デバイスの開発を実施している。一方、これまで偏極中性子デバイスは、主に素粒子物理学分野で開発されてきた経緯があり、開発を効率良く進めるためには、素粒子物理学分野と密接に連携する必要がある。現在の素粒子理論は未だ宇宙がなぜ生まれたのかを説明できていない。これは未知の物理過程の存在を示唆しており、素粒子レベルでの未知の物理現象の探索が行われている。その一つに偏極中性子と原子核を使用して対称性の破れを測定する方法がある。水素などの軽元素と偏極中性子の反応における空間反転対称性の破れを測定し、クオーク間での未知の物理過程を探索する実験が世界的に行われている。また、Laなどの重元素と偏極中性子の吸収反応では未知の時間反転対称性の破れが大きく増幅することが理論的に示唆されており、このための基礎研究がMLFで進められている。本発表では世界における偏極中性子を使用した対称性の破れに関する実験のオーバービュートークを行うと共に、現在開発中の偏極中性子デバイスに関して発表を行う。